Message
教授からのメッセージ

 研究とは、未踏の荒野をひとり進むことである。研究とは、誰もが気にしていないことに大きな価値を見出すことである。研究とは、気が狂っていると言われることを目指すものである。そして、研究を行う者とは、このような奇妙なことに大きな喜びを感じる人のことである。

 臓器移植は、20世紀を代表する先進医療開発の大成功事例である。死の淵にある臓器不全患者にスッと手を差し伸べ、グイッとこの世に引き戻す素晴らしい治療効果を有している。しかしながら、ドナー臓器の決定的な不足という根源的な課題に直面しており、抜本的な解決策の提示が強く求められている。

 当研究室は、ヒトiPS細胞を駆使して、「臓器」を創り出すことを目標としている。すなわち、異なった種類の様々な細胞を作製し、三次元的な立体構造を有する機能的な「臓器」を人為的に創出することを目指している。近い将来、治療用のヒト臓器を工業的に生産し、次々と医療現場に供給することができるようになれば素晴らしいと思いませんか?このような革新的な工場が、宇宙空間に存在しても良いと思いませんか?再生医療の開発が目指しているのは、アンシャンレジームAncien regimeの破壊による新たな未来の創造なのです。

 夢なき者 理想無し
 理想なき者 目標無し
 目標なき者 実行無し
 実行なき者 成果無し
 成果なき者 喜び無し
 喜びなき者 ここ去れ     詠み人不知

(江戸時代晩期、旧体制の破壊を目指し狂ったように生き、そして死した、ひとりの男が長州にいた。明治維新を創造した吉田松陰である。松陰先生の詩歌を勝手ながら改変させていただいた。)

谷口 英樹

メンバー
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News
ニュース

2024.07.26

修士課程の青嶋研治君と博士課程の奥村歩君と准教授の谷水直樹先生が、第31回肝細胞研究会に参加しました
青嶋君はポスター発表、奥村君は口頭発表、谷水先生はシンポジウムで発表しました

2024.07.25

客員研究員の田所友美先生(横浜市大助教)の論文が発表されました
Human iPSC–liver organoid transplantation reduces fibrosis through immunomodulation
プレスリリース(日本語)
東京大学医科学研究所 
横浜市立大学
Digital PR Platform

2024.07.10

ISSCR2024(国際幹細胞学会)@Humberg, Germanyにて、客員研究員の久世祥己さんがポスター発表しました

2024.06.09

博士課程の奥村歩君、修士課程の青嶋研治君、准教授の谷水直樹先生が執筆した総説 reviewが発表されました
Generation of in vivo-like multicellular liver organoids by mimicking developmental processes: A review

2024.04.06

大学院新領域創成科学研究科メディカル情報生命専攻の入試説明会が行われます
Online: 4月6日(Sat) 10:00-17:30
in-person: 5月18日(Sat) 13:00-18:00 
https://www.cbms.k.u-tokyo.ac.jp/admission/info/
The CBMS-GSFS AY2025 admission guidance presentation will provide detailed information for those interested in joining. https://www.cbms.k.u-tokyo.ac.jp/en/admission/info/

東京大学医科学研究所の2025年度大学院進学説明会がオンラインで開催されます
Online:4月20日(Sat)13:00-17:30 IMS-UT AY2025 admission guidance presentation

Our diverse environment offers a great learning opportunity for international students. Access the link below to get more detailed information. UTokyo Website for International Students

2024.03.31

博士課程の田部さん(千葉大医学研究科)が学位授与されました。おめでとうございます!

2024.03.22

第23回日本再生医療学会で、

シンポジウム「オルガノイドからオルガンへー固形臓器の統合解析には何が必要か?ー」にて、教授の谷口先生と准教授の谷水先生が、口頭発表しました。
谷口先生:固形臓器の再構成には何が必要か? What is required for solid organ reconstruction using human iPS cells?
谷水先生:血管-上皮の相互作用に基づく組織再構成 Ex vivo liver tissue reconstitution by recapitulating vascular-epithelial interactions

谷口先生が、企業共催セミナーにて講演しました。「肝臓疾患に対する再生医療開発のフロンティア-肝臓の再構成は可能か?-」

助教の聶先生が口頭発表しました。「Integration of Kupffer cells to hiPSC-derived liver organoids for modeling septic liver dysfuction」

客員研究員の久世さんが、ポスター発表しました。「臓器形成メカニズム解析に向けた発生プロセスの3次元的理解」

2024.03.15

実験医学増刊 Vol.42 No.5「オルガノイドがもたらすライフサイエンス革命」に准教授の谷水先生の記事が掲載されました
"オルガノイド培養を用いた肝臓および膵臓のEx vivo組織構築"

2024.03.08

博士課程の李 楊(LI Yang)さんの論文が発表されました
Integration of Kupffer cells into human iPSC-derived liver organoids for modeling liver dysfunction in sepsis

2024.02.08

教授の谷口英樹先生が、2024年2月8日に「令和5年度AMED再生・細胞医療・遺伝子治療公開シンポジウム~再生・細胞医療・遺伝子治療の未来~」の特別対談「宇宙と再生医療」に登壇します
https://www.amed.go.jp/news/event/RMsympo2023.html