Message
教授からのメッセージ
研究とは、未踏の荒野をひとり進むことである。研究とは、誰もが気にしていないことに大きな価値を見出すことである。研究とは、気が狂っていると言われることを目指すものである。そして、研究を行う者とは、このような奇妙なことに大きな喜びを感じる人のことである。
臓器移植は、20世紀を代表する先進医療開発の大成功事例である。死の淵にある臓器不全患者にスッと手を差し伸べ、グイッとこの世に引き戻す素晴らしい治療効果を有している。しかしながら、ドナー臓器の決定的な不足という根源的な課題に直面しており、抜本的な解決策の提示が強く求められている。
当研究室は、ヒトiPS細胞を駆使して、「臓器」を創り出すことを目標としている。すなわち、異なった種類の様々な細胞を作製し、三次元的な立体構造を有する機能的な「臓器」を人為的に創出することを目指している。近い将来、治療用のヒト臓器を工業的に生産し、次々と医療現場に供給することができるようになれば素晴らしいと思いませんか?このような革新的な工場が、宇宙空間に存在しても良いと思いませんか?再生医療の開発が目指しているのは、アンシャンレジームAncien regimeの破壊による新たな未来の創造なのです。
夢なき者 理想無し
理想なき者 目標無し
目標なき者 実行無し
実行なき者 成果無し
成果なき者 喜び無し
喜びなき者 ここ去れ 詠み人不知
(江戸時代晩期、旧体制の破壊を目指し狂ったように生き、そして死した、ひとりの男が長州にいた。明治維新を創造した吉田松陰である。松陰先生の詩歌を勝手ながら改変させていただいた。)
谷口 英樹
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ニュース
- 2024.11.17
客員研究員の田所友美先生(横浜市大助教)の論文が発表されました
Optimizing cell migration assays: Critical roles of fluorescent labeling and chemoattractant gradients
- 2024.11.07
准教授の谷水直樹先生が、11月7日の第97回日本生化学会大会@横浜 のシンポジウム「オルガノイド医学の適応修復研究への展開」で発表します
- 2024.09.27
博士課程の奥村歩くんが日本学術振興会JSPS 特別研究員DC2に採用されました
- 2024.09.19
卒業生の田部俊輔さんの論文が発表されました
A pancreatic cancer organoid incorporating macrophages reveals the correlation between the diversity of tumor-associated macrophages and cancer cell survival
- 2024.09.20
卒業生の田部俊輔さん、准教授の谷水直樹先生、テクニシャンが第83回日本癌学会学術集会(8/19-21)に参加します
田部さんはポスター発表、谷水先生はシンポジウム、テクニシャンは口頭発表を行います
- 2024.08.28
博士課程のErica Carolinaさんの論文が発表されました
Generation of human iPSC-derived 3D bile duct within liver organoid by incorporating human iPSC-derived blood vessel.
プレスリリース(日本語) 東京大学医科学研究所 日本経済新聞
Nature portfolioのCollection "In vitro models of human development" に掲載されました
- 2024.08.19
教授の谷口英樹先生が、イベント「宇宙実験が拓くライフサイエンスの最前線 ─魅力と社会実装への軌道を語る─」で講演しました。アーカイブ動画はこちら
- 2024.08.01
教授の谷口英樹先生が監修した「オルガノイド研究 ~培養・作製、活用、臨床応用~」が出版されました
- 2024.07.26
修士課程の青嶋研治君と博士課程の奥村歩君と准教授の谷水直樹先生が、第31回肝細胞研究会に参加しました
青嶋君はポスター発表、奥村君は口頭発表、谷水先生はシンポジウムで発表しました
青嶋君は優秀ポスター賞をとりました
- 2024.07.25
客員研究員の田所友美先生(横浜市大助教)の論文が発表されました
Human iPSC–liver organoid transplantation reduces fibrosis through immunomodulation
プレスリリース(日本語) 東京大学医科学研究所 横浜市立大学 Digital PR Platform